比速度320の遠心ポンプインペラ設計

はじめに


ポンプ専用設計ソフトウェアAIPumpを用いて、比速度320の遠心ポンプのインペラ設計を行います。

AIPumpは必要な設計パラメーターを入力するだけで、ポンプインペラの3次元設計結果を迅速に取得することができます。

それに加えて、設計結果に対する高速性能分析により、効率などの主要データを瞬時に確認することが可能となります。


設計点について


比速度320のインペラを作成するにあたり、入力する情報は以下に示します。


表1:設計パラメーター

流量(Q)

m3/h

180

揚程(H)

m

40

回転速度(n)

rpm

2950

インペラ出口径(D2)

mm

194.678

インペラ出口幅(b2)

mm

22.347

インペラ入口径(Dj)

mm

105.858


designinput.PNG

図1:入力画面①


designinput1.PNG

図2:入力画面②


設計点のパラメーター設定が完了すると、以下のようにモデル情報が表示されます。AIPumpでは、角度や厚みをユーザー指定で編集することが可能です。


gui.PNG

図3:設計編集画面


高速性能分析について


作成した比速度320のインペラに対して、高速性能分析を行います。

分析結果では、効率は82.04であることがわかります。


prediction.PNG

図4:高速性能分析の結果


AIPumpではベースラインとなるモデルをものの数分で作成することができます。後続の作業としては、AIPump内で形状をより最適なものに近づけていくか、外部の最適化ソフトウェアなどで形状最適化などを行うか、など幅広いソリューションが考えられ、設計環境に応じてさまざまな性能改善を行うことが可能です。


impeller.PNG

hubshroud.PNG

図5:設計した3次元モデル