回路基板の伝熱-熱応力連成解析

はじめに


汎用有限要素法解析ソフトウェアAIFEMを用いて、回路基板の伝熱-熱応力連成解析を行います。熱応力解析は、特に高出力の発熱電子部品や機器において、製品の熱設計を最適化し、電子機器の信頼性を向上させる上で重要な役割を果たします。AIFEMを活用して電子回路構造を素早くモデル化し、熱伝達モデルと熱源モデルを作成して、温度と応力分布の合理性を評価しました。


解析条件について


解析対象となるモデルを以下に示します。


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図1:解析対象


解析条件には以下の4つが設定されます。


表1:解析条件

体積熱源(対象赤部)

1.5 [mW/mm3]

体積熱源(対象オレンジ部)

1.0 [mW/mm3]

表面放熱条件

熱伝達係数 0.01 [mW/(mm2*K)] 

環境温度(対象青部)

20 [℃]


解析結果について


AIFEMによる解析結果を以下に示します。


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図2:変位分布


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図3:応力分布


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図4:温度分布


表2:最高温度、最大変位、最大応力の値

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