電気自動車の電池パック熱設計の最適化

CAESES®を用いた自動熱管理システムの紹介に、バッテリー熱管理の事例として自動車向けバッテリー自動最適化システムの紹介をします。他のCADとは異なる特徴的なモデリング手法を用いることで単一モデル内で様々なセル配置、冷却流路設計を完全自動最適探索を実施することが可能です。


 化石燃料を用いた方式の自動車に対し、今後ハイブリッド自動車(HEV)(PHEV)、電気自動車(EV)および燃料電池車(FCV)は環境対応車として置き換わることは明らかです。これらが走行時にエネルギー源となるバッテリーの性能維持および寿命の確保のためには適切な温度管理が重要です。

 バッテリーの局所的な温度上昇を抑えるための熱管理システムを適切に構築する必要があり、対象となる範囲もセルレベルからシステムレベル(バッテリーモジュールまたはバッテリーパック全体)と広範囲において検討を行う必要があります。ここではCAESES®を用いた自動CFD最適化システムについて解説します。


バッテリーセルからパック02.png

バッテリーパックモデル

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バッフル穴の数の変化

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バッフル穴の面積の変化

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バッテリーパックのレイアウト

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バッテリーパックの流路検討


 流路1及び流路2の幅を設計変数にして、最適化計算を実行し、下記の結果になりました。

通路.png


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初期モデルと最適化モデルの最高温度の比較