トルクコンバータの形状最適化

自動車用トルクコンバータは、オートマチックトランスミッションを搭載した自動車において、エンジンからの回転力をドライブシャフトに伝達するために使用される流体継手の一種です。

トルクコンバータの設計者は、装置内のキャビテーションを最小限に抑え、ATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)の良好な流動挙動を確保することで、高速走行時の効率とトルク比を最大化するよう開発を行っています。


CAESES®はこのような複雑な形状のモデリングを可能としながら、その形状データを組み込んだ解析ソフトウェアとの最適化システム構築を行うことができます。CFDソフトウェアや独自のCFDコードなどをCAESES®に接続することで、最適化計算時に設計されたデザインごとに流動挙動を解析し、制約条件に基づいた最適な形状をユーザーに提供します。


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CAESES®の開発元であるFRIENDSHIP社は、世界最大級の自動車用トランスミッションメーカーであるお客様のロジェクトを担当しました。このプロジェクトでは、一般的なCFDコードであるXFlowとANSYS/CFXを使用して、360度形状での非定常解析MRFを用いた準定常解析を行いました。静止部の形状変化のみを考慮し、CAESES®による最適化計算をすることで、部分的な最適化にもかかわらず3%を超える効率改善を実現することができました。静止部以外のタービンブレードやポンプブレードをパラメトリックモデルとして解析対象に含めることも容易であり、その場合にはさらに大きな性能向上が期待できるとされています。CAESES®は製品を問わず様々な分野のお客様に対して有益な結果を提供しています。


CFD Results (here: in ANSYS)