【AIPOD】バッテリーパック水冷プレートの性能最適化

はじめに


汎用最適化ソフトウェアAIPODを用いて、新エネルギー自動車に使用されるバッテリーパック水冷プレートの性能最適化を実施します。


最適化条件


非定常の低温加熱条件と定常の流動抵抗条件下では、断面の最低温度が5℃上昇すると、バッテリーセルのZ方向1/2断面の温度差が小さくなりますが、流路圧損は25kPa未満である必要があります。ここで使用する水冷プレートモデルは、パラメトリックモデリングソフトウェアCAESESで作成されており、水冷プレート内部の流路領域のみを最適化対象として、その他の構成要素や条件は変更しません。最終的なモデルの形状については、流路間隔は12mm以上、流路幅は15mm以上となることが必要です。


最適化計算プロセスはAIPOD上に構築されており、CAESESと商用CFDツールが連携されています。これにより、シミュレーションの実行は自動的に行われます。ここでの最適化目的は、水冷プレートの断面温度差最小化が対象であり、設計変数には流路の幅や間隔、長さなど6個のパラメータが定義されています。ただし、流路の圧力損失は25kPa未満に抑える必要があり、制約条件としてAIPODに設定されます。


最適化結果


AIPODによるバッテリーパック水冷プレートの流路構造の最適化により、水冷プレートの圧力損失dpが25kPa未満の制限において、断面温度差を13.403%低減しました。


表1:最適化効果

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図2:ベースモデルと最適化モデルの比較