最適化の対象であるオイルパンのベースモデルは、1次固有振動数が当初想定されていた要件よりも低く、NVH性能が良くないことが考えられていました。本事例では、構造の最適化を行うことで、オイルパンの1次固有振動数の改善を目指します。ベースモデルの輪郭境界が変わらないことを前提として、外部CADソフトウェアにより部分的なパラメトリックモデルが作成され、AIPODで構築するノード形式の最適化プロセスに組み込まれます。
■使用ソフトウェア:AIPOD、CADツール
最適化するパラメトリックモデルには、オイルパンのリブ幅や角度など4つの設計変数が定義されています。目的関数は1次固有振動数の最大化であり、制約条件は設定しません。
最適化計算の結果として、ベースモデルの輪郭境界を崩さずに、1次固有振動数が701.5Hzから1224.6Hzに改善されました。
図1:ベースモデルと最適化モデルの変位分布の比較
表2:ベースモデルと最適化モデルの1次固有振動数の比較