汎用最適化ソフトウェアAIPODを用いた、モーターの電磁・騒音性能最適化について紹介します。
モーターの振動・騒音の主な発生源は、ステータの時間と空間に伴い変化する電磁力であり、モーターの振動音を弱めるには、対応する次数の電磁力振幅を弱めることが鍵となります。AIPODに標準搭載されるソフトウェアインターフェースを介して、外部ソフトウェアの入力変数と出力変数をシームレスに接続し、モータ騒音の設計を迅速に最適化することができます。
最適化するモデルには、磁石のV角に関する設計変数が2つ定義されています。
目的関数は、トルクリップル最小化、目標次数の電磁力振幅最小化を含む3つであり、制約条件には平均トルクを設定します。
図1:最適化対象
AIPODによる最適化により、平均トルクの変化が少ない条件で、トルクリップルは10%低減され、懸念される時間2次空間における8次電磁力高調波振幅を12.5%低減、時間4次空間における16次電磁力振幅を9.2%低減しました。
最適化計算の回数が限られていた状況(300回)においても、最適化効果は顕著に現れました。
表1:最適化結果の比較