ターボダクトのパラメトリックモデリング

はじめに


モータースポーツの分野で高性能エンジンを設計する場合、複雑なダクト形状、吸気マニホールド、その他の独特な形状のコンポーネントに注意を払う必要があります。

エンジンの馬力を上げるには、これらの形状の最適な形状を見つけ出す必要があり、たとえば、高流量のターボダクトのような高度な設計では、柔軟で可変性を持つCAD形状により、プロセス全体を大幅に高速化することができます。

一連の設計変数を使用すると、自動化された最適化戦略によって形状変形を行い、目的関数(圧力損失、均一性といった目標とする流れ特性など)が最小化もしくは目標達成することができます。同時に、所定のスペースに関する制約に反しないことも重要です。


ターボダクトのジオメトリ設定


CAESESで、パラメトリックなジオメトリを設定するためのデモモデルを作成しました。まず、モデルでは単純なBスプライン曲線であるパスから始めまることになります。曲線の制御点は、設計変数として制御することができます。

これらの変数は、ユーザーが手動で変更するか、パラメータスタディまたは最適化アルゴリズムによってすべて自動的に変更されます。


ターボ吸気ダクトのCAESESモデル

図1:CAESESでのモデリング


可変のパスに加えて、ダクトの形状もパスに沿ってスイープしながら可変である必要があります。

たとえば、定義可能な特定の領域で形状が円形から楕円形に変わります。関数曲線は、楕円形をスムーズに導入する位置を制御することになります。

通常、これは大きく曲がるような領域での流れを改善するのに役立つ機能です。


モデルバリエーション


ジオメトリが準備できたら、解析ソフトウェア(CFDなど)に接続することで、実際に設計を行うための流量などの情報を取得できます。

また、生成されたモデルは、GUIのビュー上でまとめて評価することも可能です。


ターボ吸気ダクトの自動生成バリアント

図2:各形状の一覧表示


ターボインレット研究

図3:側面から見た変形


ターボ吸気ダクト(正面から見た図)

図4:正面から見た変形


ターボ吸気ダクト(拡大図)

図5:絞り部の拡大図